数列:推論
数の並びの続きを考える
この訓練について
「パターン:推論」では、抽象的な図形が並んだ格子が示され、一つのマスだけが空欄になっています。あわせて候補となる答えが一列に並びます。図形が行や列をまたいでどう変化するかを支配する隠れた規則を見抜き、そのパターンを完成させる唯一の選択肢を選ぶのが目標です。
鍛えられる力
非言語的で流動的な推論を鍛えます。関係性を見抜き、複数の規則を同時に頭に保持し、言葉や予備知識なしに並びの背後にある論理を推し量る力です。ワーキングメモリと体系的な視覚分析にも頼ります。
歴史
この行列形式はレーヴン漸進的マトリックスにさかのぼります。1936年の論文で初めて記述され、1938年に検査として出版されました。言語を必要とせず短時間で実施できるため、急速に広まりました。1942年からはイギリス軍のすべての新兵が短縮版を受け、同様の行列検査はソ連を含む世界中の徴兵制度で後に用いられました。このパズル形式は以来、IQテストや学校の評価、脳トレアプリの定番となっています。
考案者と時期
標準的な源流はレーヴン漸進的マトリックスで、イギリスの心理学者ジョン・C・レーヴンが遺伝学者ライオネル・ペンローズとともに1936年に考案しました。行列完成パズルそのものは今や数えきれないほどの変種を持つ一般的な形式なので、ここで目にする種類を特定の一人が所有しているわけではありませんが、その系譜はレーヴンの元々の研究にまっすぐつながっています。
トレーニング方法
行列は一度に一方向ずつ読み取りましょう。まず一行を左から右に見て何が変わるかを問い、次に一列を上から下に見て何が変わるかを問い、それからようやく両者を組み合わせます。形・数・大きさ・回転・濃淡・位置といった各属性を別々に追いかけてください。正しそうに見えるものを探すのではなく、どれか一つでも規則を破る選択肢を消去していきましょう。難しい問題では、行の規則と列の規則の両方に照らして答えを確かめてください。
練習時間の目安
短く集中したセットがいちばん効果的です。1回10〜15分を週に数回。問題が当てずっぽうに感じ始めたらやめましょう。疲労は推論を当て推量に変え、そこで学びは止まります。
科学的根拠
確かな発見は意外性のないものです。練習すれば行列パズルそのものは上達し、繰り返しテストを受けるだけで、指導なしでもこの種の課題の得点は確実に上がります。その向上が一般的推論の鋭さを反映しているのか、それとも単に受験戦略がうまくなっただけなのかは議論があり、もっとも強い主張、すなわち抽象的推論の訓練が流動性知能やIQを広く高めるという主張は弱いものです。デュアルNバック訓練が行列推論を高めるという有名な結果はほぼ再現に失敗したので、一般的な知能向上の約束は慎重に受け止めてください。
おすすめ
難しい問題ではペースを落とし、タップする前に規則を声に出して言いましょう。論理を言葉にすると、速いパターン照合では見逃す間違いに気づけます。
よくある質問
これでIQは上がりますか?
正直なところ、一般的な意味ではおそらく上がりません。行列パズルや似た推論課題は目に見えて上達しますが、そのスキルが幅広い現実世界の知能に広がるという証拠は弱いので、IQ向上の約束はしません。
記憶ゲームとは何が違うのですか?
記憶ゲームが保持して思い出せる量を試すのに対し、これは推論できる内容を試します。覚えるべきものは何もありません。パズル全体が画面に残ったままで、課題は図形をつなぐ規則を推し量ることです。
難しい問題ばかり間違えます。何を見落としているのでしょう?
たいてい複数の規則が同時に走っています。形、次に数、次に回転、次に濃淡というように各属性を別々に解き、決める前に行と列の両方に照らして選んだ答えを確かめてください。
バリエーション
単純な2×2の格子から、複数の規則が重なり合う密な3×3の行列まで幅があります。色を使うものもあれば、白黒だけのものもあります。近い仲間としては、数や文字の数列、仲間外れ探し、視覚的類推(AとBの関係はCと何の関係か)、図形折りたたみ課題などがあり、いずれも「規則を見つける」という同じ発想の上に成り立っています。